このページでは、Mac のターミナルや Windows のコマンドプロンプト・PowerShell から VSCode を起動する手順について説明していきます。
Contents
ターミナルやコマンドプロンプトから VSCode を起動する手順
ということで早速結論から述べていきます。
単に VSCode を起動する手順
ターミナルやコマンドプロンプトからは、code
コマンドにより VSCode を起動することが可能です。つまり、ターミナルやコマンドプロンプトで下記を実行すれば VSCode が起動します。
code
単に VSCode を起動したいのであれば、上記のように引数を指定せずに code
を実行すればオーケーです。
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フォルダーやファイルを開いた状態で VSCode を起動する手順
もし、フォルダーやファイルを開いた状態で VSCode を起動したいのであれば、下記のように code
のコマンドライン引数に 開きたいフォルダーのパス
or 開きたいファイルのパス
を指定します。
code 開きたいフォルダーのパス or 開きたいファイルのパス
例えば Windows であれば、下記を実行することでデスクトップ上に存在する work
というフォルダーを開いた状態で VSCode が起動することになります。
code C:\Users\{ユーザー名}\OneDrive\デスクトップ\work
また、Mac であれば、例えば下記を実行することでデスクトップ上に存在する work
というフォルダーを開いた状態で VSCode が起動することになります。
code /Users/{ユーザー名}/Desktop/work
さらに、今いる作業フォルダーを開きたいのであれば下記を実行すれば良いことになります(Windows と Mac 共に)。
code .
このように、code
コマンドを引数なしに指定すれば VSCode が単に起動し、
引数を指定して code
コマンドを実行すれば引数で指定したパスのフォルダーやファイルを開いた状態で VSCode が起動することになります(指定したパスにファイルが存在しない場合はファイルを新規作成で開いた状態で VSCode が起動)。
どちらも便利なので是非覚えておきましょう!
code
コマンドが実行できない場合の対処法
VSCode を Mac のターミナルや Windows のコマンドプロンプト・PowerShell で起動するだけであれば単に code
コマンドを実行すれば良いだけです。引数の指定によって動作が異なるものの、非常に単純だと思います。
code
コマンドの実行には PATH
の設定が必要
ただし、code
コマンドを実行するためには、あらかじめ code
が存在するフォルダーを PATH
に追加しておく必要があります。PATH
が追加されていない場合、code
コマンド実行時に下記のようなエラーメッセージが表示されるだけで VSCode が起動されません。
- Windows のコマンドプロンプトの場合:
'code' は、内部コマンドまたは外部コマンド、操作可能なプログラムまたはバッチファイルとして認識されていません。
- Windows PowerShell の場合:
code : 用語 'code' は、コマンドレット、関数、スクリプト ファイル、または操作可能なプログラムの名前として認識されま せん。名前が正しく記述されていることを確認し、パスが含まれている場合はそのパスが正しいことを確認してから、再試行してください。
- Mac のターミナルの場合:
zsh: command not found: code
既に VSCode をインストールしているのに code
コマンド実行時に上記のようなメッセージが表示された場合、それは code
というファイルが存在するフォルダーが PATH
に追加されていないことが原因であると考えられます(code
は VSCode インストール時に一緒にインストールされる VSCode の実体となるファイルです)。
ちなみに、PATH
とは超簡単かつ超大雑把に言えばコマンドが格納されているフォルダーのリストの環境変数になります。コマンド実行時、そのコマンド名のプログラムが PATH
に含まれるフォルダーから探索され、そのプログラムが見つかればプログラム(コマンド)が実行されることになります。
見つからなかった場合は上記のようなエラーが表示されます。
つまり、code
コマンド実行時は PATH
に含まれるフォルダーから code
というプログラムが探索され、code
が存在するフォルダーが PATH
に追加されていないとエラーが発生することになります。
逆に、code
が存在するフォルダーを PATH
に追加しておけば、code
実行時の探索に必ず成功するようになって code
が実行されるようになります。つまり、code
コマンドが実行可能となります。
PATH
の追加に苦手意識を持っている方もおられるかもしれませんが、この code
の場合は PATH
を直接変更しなくても簡単なマウス操作の手順で PATH
への追加が可能です。
ということで、ここからは code
が存在するフォルダーを PATH
に追加する手順を説明していきます。
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Windows の場合の PATH
の追加
code
が存在するフォルダーへの PATH
の追加方法は Windows と Mac とで異なるため、ここからは OS の種類ごとに説明を行っていきます。Mac をご利用の方は Mac の場合の PATH の追加 までスキップしていただければと思います。
Windows の場合、code
が存在するフォルダーの PATH
への追加に関しては、インストーラーで VSCode を再インストールすることで実現可能です。
もちろんコントロールパネル等から環境変数の PATH
を直接編集して code
が存在するフォルダーのパスを追加することも可能なのですが、環境変数の編集が苦手な方もおられると思いますので、このページでは VSCode の再インストールによる PATH
への追加方法を説明していきたいと思います。
結局最終的に実現するのは code
が存在するフォルダーのパスの PATH
への追加であり、どちらの方法でもコレが実現できます。もし、環境変数を直接編集したいという方は、おそらくデフォルト設定のまま VSCode をインストールした場合は下記に code
がインストールされることになると思いますので、下記を PATH
に追加してやれば良いことになります。インストール先を変更している場合は違うパスを追加する必要があるので注意してください。
C:\Users\{ユーザー名}\AppData\Local\Programs\Microsoft VS Code\bin
VSCode の再インストール
では「VSCode の再インストール」による PATH
の追加手順を説明します。
VSCode の再インストールは新規インストール時と同様に VSCode のインストーラーから行うことが出来ます。そして、VSCode のインストーラーは下記の URL からダウンロード可能です。
https://code.visualstudio.com/Download
上記 URL をウェブブラウザで開けば下の図のような画面が表示されるはずなので、オレンジ枠で囲ったボタンをクリックしてインストーラーのダウンロードを行います。
ダウンロードが完了したらインストーラーをダブルクリックで起動します。基本的にインストーラーの指示に従ってインストールを進めていけばよいのですが、下の図の画面が表示された際には、PATH への追加(再起動後に使用可能)
のチェックを ON にするようにしてください。
この PATH への追加(再起動後に使用可能)
のチェックを ON にした状態でインストールを行うだけで、code
の存在するフォルダーが環境変数の PATH
に追加されることになります(code
に PATH
が通る)。そして、これによってコマンドプロンプトや PowerShell で code
コマンドが実行可能となります。ということで、PATH への追加(再起動後に使用可能)
にチェックを付けた状態でインストールを進めてください。
ちなみに、上の図における他のチェックを ON にすることで、右クリックメニューから VSCode を起動することが出来るようになります。これに関しては下記ページで起動していますので、右クリックメニューから VSCode を起動できるようにしたい方は是非下記ページを読んでみてください。かなり便利な機能だと思います!
【VSCode】右クリックメニューからフォルダーをVSCodeで直接開く手順ちょっと解説が横道に逸れましたが、上記のチェックを ON にした状態でインストーラーの指示に従ってインストールを完了させ、さらにインストール完了後に PC の再起動を行えば code
コマンドが使用可能な状態になっているはずです。
コマンドプロンプトや PowerShell を起動し、下記のように code
コマンドを実行してみてください。コマンドの実行によって VSCode が起動すれば成功です!
code
また、コマンドプロンプトの場合、PATH
に含まれるフォルダーは echo %PATH%
で表示することが可能です。おそらく VSCode に関連していそうなフォルダーが見つかると思いますが、そのフォルダーに code
というファイルが存在しており、上記手順によってそのフォルダーが PATH
に追加されたことになります。
>echo %PATH% ~略~;C:\Users\daeu\AppData\Local\Programs\Microsoft VS Code\bin
Mac の場合の PATH
の追加
続いて MAC の場合の PATH
の追加の手順について説明していきます。
Mac の場合、PATH
の追加は VSCode のコマンドパレットによって実現できます。
具体的には、まず VSCode の左下の 歯車
マークをクリックし、クリックによって表示されるメニューから コマンドパレット...
を選択します。これによりコマンドパレットが起動しますので、続いてコマンドパレットの検索バーに >install
を入力します。
すると、下記の選択肢が表示されると思いますので(下の方にスクロールしないと見つからないかも)、この選択肢をクリックします。
シェルコマンド:PATH 内に 'code' コマンドをインストールします Shell Command: Install 'code' command in PATH
これだけで code
コマンドが使用可能となります。
ということで、上記の手順を実施した後にターミナルを起動し、下記のように code
コマンドを実行してみましょう。
code
上記コマンドを実行して VSCode が起動すれば成功です!
ここで一点補足しておくと、実は上記の手順で行われるのは code
が存在するフォルダーの PATH
への追加ではなく、すでに PATH
に追加されているフォルダーへの code
のシンボリックリンク(ショートカットみたいなもの)の作成になります。
私の場合は上記手順により /usr/local/bin
に code
のシンボリックリンクが作成されました。PATH
には /usr/local/bin
が既に追加されているため、このフォルダへのシンボリックリンクの作成によって code
コマンドが利用可能になっています。
序盤で細かい話をすると混乱すると思って Windows 側と同じく PATH
への追加が必要だと説明しましたが、実は Mac の場合は上記手順で PATH
への追加は行われていません。ただ、いずれにせよ PATH
に追加されているフォルダーに code
が存在することになるため、同じ理屈で code
が実行可能となります。
また、上記手順ではなく、PATH
に直接 code
が存在するフォルダーを追加するのでも code
コマンドが実行可能となります。PATH
の変更方法は下記ページで詳しく解説していますので、興味があれば是非読んでみてください。PATH
への追加方法は Mac を使うのであれば知っておいて損はないはずです。
まとめ
このページでは、Mac のターミナルや Windows のコマンドプロンプト・PowerShell から VSCode を起動する手順について説明しました!
VSCode の起動は code
コマンドにより行うことが出来ます。
code
また、code コマンドの引数にフォルダーのパスやファイルのパスを指定することで、それらのフォルダー / ファイルを開いた状態で VSCode を起動することが出来ます。
ただし、code
コマンドを実行するためには code
というファイルが存在するフォルダーを PATH
に追加しておく必要があるので注意してください。PATH
への追加についても解説していますので参考にしていただければと思います。
コマンドで PC の操作を行う機会が多い方は code
コマンドも活躍すると思いますので、是非 code
コマンドについては覚えておいてください!